東北・宮城エリアで人気の高い「ヒラメ釣り」。その中でも、初心者でも大物を狙える釣法としておすすめなのが、船からのイワシ泳がせ釣りです。本記事では、ヒラメの魚影が濃い宮城県亘理沖で人気の高い80号の重りを使った本格的な泳がせ釣りをベースに、タックル選びから仕掛け、誘い方、宮城・亘理沖のポイント解説まで、初めての方にもわかりやすく解説していきます。
船からのイワシ泳がせ釣りとは?

イワシの泳がせ釣りは、生きたイワシをエサとして泳がせ、海底に潜むヒラメに食わせる釣法です。イワシが自然に泳ぐことで、ヒラメの捕食本能を刺激し、高確率でヒットを得られるのが魅力です。
この釣り方の最大の特長は「アタリからアワセまでの駆け引き」。イワシが暴れたあと、ヒラメが食いつくまでのドキドキ感がクセになります。
私はショアからのルアー釣りをメインに10年近く釣りを続けてきましたが、この釣りに出会った時は「こんな面白い釣りがあったのか!」と一気にハマり、それから船釣りに挑戦していくきっかけにもなりました。
初心者でもしっかり海底に重りが付いていることを感じることと、エサの動きと竿先の変化に集中することで、十分に釣果を出すことが可能です。
宮城のヒラメ釣りタックル
今回は、ライトヒラメ釣り(20〜30号のオモリ)ではなく、80号のオモリを使う一般的なヒラメ泳がせ釣りを前提にご紹介します。海が荒れやすい日や潮流の速いポイントでも安定した釣りができるのが特徴で、私がよく利用する亘理の釣り船ではオモリ80号を指定される場合が多いです。
釣り船からオモリの号数を指定されるのは、おすすめの重さという意味ではなく、同乗者と仕掛けが絡むのを防止したり、トラブルを避けてみんなが快適に釣りをするため守るべきルールということですので船長に確認し指示を守り釣りを楽しみましょう!
ヒラメ用ロッド
- ヒラメ専用の船竿(7:3や6:4調子が理想)
- 長さ:240㎝~270㎝前後
- オモリ負荷:80号に対応していること
イワシ泳がせのヒラメ釣りの場合仕掛けが長いので長さのあるロッドが仕掛けを取り込みやすいです。エサであるイワシの状態を確認したり、付け替えたり何度も仕掛けを上げるので270㎝程度の物がおすすめです。
オモリ80号は300gもの重さになります。対応ウエイト40号~MAX120号程度の余裕があるロッドを基準に選びましょう。
ダイワであればアナリスターヒラメ MH-270相当のスペックがおすすめです。
ヒラメ用リール
- 小型〜中型の両軸リール(電動もOK)
- PEライン:2号〜3号を200〜300m巻けるタイプ
ダイワなら200番クラスシマノなら300番クラスが最適です。水深カウンターが付いているモデルだと海底の状況の変化を確認しやすく釣れるポイントが分かりやすいのでカウンター付きを選ぶのがベストです。
最初の一台としては私も使っているダイワ スパルタンIC200がおすすめで、この一台で各種近海ジギングやメバル釣りなどかなりジャンルの釣りに対応できます!
ラインはPEライン2号を200m用意し8の字結びでちち輪を作りサルカンを結束、その先に市販のヒラメ用仕掛けを接続します。

ヒラメ用仕掛け
- 市販のヒラメ仕掛け(ハリス6号〜8号、孫針付き)
- オモリ80号
亘理沖でヒラメ釣りをするならハリス8号クラスがおすすめです。不意に大物がかかりますし、個人的にはハリスが太くて食わないといった場面にあまりであったことがありません。
細糸仕掛け(ハリス5号くらい)もサブで用意があればいいかもしれませんが、根がかりもあるのでハリス8号程度の物を4セット程用意したいですね。
ロッドホルダー
ヒラメの仕掛けは1.8m程度と長く、生き餌を使用するためロッドを船べりに固定するロッドホルダーは必須装備です。
私は使い勝手に優れたダイワのライトホルダー160CHを使用しています。
詳しく解説した記事はこちら

イワシの針のかけ方
エサのイワシをいかに弱らせずに針がけするか、自然に泳げるように針をかけるかが釣果に影響します。のでつけ方をしっかり予習して素早くかけるのが重要です。
仕掛けは親張り孫張りの2本がけがおすすめで、孫針は購入する仕掛けによってイワシが泳ぎやすいシングルかヒラメの掛かりの良いトレブルフックの物があるので状況によって使い分けましょう。
親張りは鼻がけ
- イワシの鼻の軟骨部分を貫通させる方法。
- 泳ぎが自然でヒラメの食いが良い
- しっかり軟骨を捉えていれば針がずれずらい
孫張りは背がけ
- シングルフックの場合背びれの少し後ろ側、背中の中央に針を刺す。背中を貫通し針が上、針先が前になるようにセットする。コツがいるがイワシが自然に泳げる。
- トレブルフックの場合、針の一本を背びれより後ろの背中に横からかける。この方法は素早くかけられるためイワシが弱りづらく、針がかりもいい。イワシの泳ぎは不自然になるので当日の反応をみてかけ方を変えていく。
泳がせ仕掛けの動かし方・誘い方
ヒラメ釣りは、オモリのコントロールが重要です。
オモリがしっかりと海底(ボトム)を捉えていれば、イワシが勝手に泳いでアピールしてくれます。
ですが海底をずる引いてしまうと根がかりが多発し釣りになりません。なので海底にオモリをつけながらオモリが立つようなギリギリのテンションをキープする「オモリの立ちどり」を意識することが大事です。立ちどりをキープできれば根がかりの原因になる障害物を感知できるのでライントラブルが激減します。
基本の誘い方
- 着底したら糸フケを取る
- オモリの立ちどりを確認
- 5〜10秒止めてから小さくしゃくりあげ再度立ちどりを確認する
誘いはイワシに任せラインのテンションを管理するのが重要です。
アタリの取り方
- 竿先がコツコツと動いたらイワシが暴れているサイン
- ググッと重みを感じたら即アワセせず、待ってしっかり食わせる
- 一呼吸おいて、穂先が引き込まれたらアワセ!
ヒラメは噛みつくタイプのバイトなので、一度目のあたりではエサを飲み込んでいない場合もありますので、慎重に重みを感じてから合わせを入れましょう。合わせてからしっかりかかるかどうかもヒラメ釣りを楽しむポイントです。
その他ヒラメ釣り必須アイテム
釣りを快適&安全に行うためには、以下のアイテムがあると安心です。
- ロッドホルダー:エサのイワシをかける際など両手を使う場面が多いのでロッドホルダーは必 須です。釣り船で借りられることも
- フィッシュグリップ:歯が鋭いヒラメを安全に取り扱うため
- ライフジャケット:船釣りでは着用が義務。自動膨張式が便利
- クーラーボックス:ヒラメの鮮度を保つ。40L以上がおすすめ
- ハサミ・プライヤー・タオル:仕掛け交換や魚の処理に必要
宮城・亘理沖のヒラメポイントの特徴
宮城県・亘理沖エリアは、全国的にも有名なヒラメ釣りポイントです。特に晩秋〜初冬にかけては、大型ヒラメの回遊が見込まれ、初心者でも“座布団級”が狙えます。

● 特徴
- 水深:30〜50m前後の砂地+岩礁帯
- 潮流:比較的穏やかで釣りやすい
- 船宿のサービスが手厚く、初心者向けプランも豊富
- ベイト(イワシ)が豊富で、魚影が濃い
地元の釣り船に乗ると、タックルのレンタルもあるため、まずは一度やってみるのもおすすめ。釣果も安定しており、東北のヒラメ釣り入門には絶好のポイントです。
まとめ
ヒラメの船釣りは、豪快なファイトと繊細な駆け引きが魅力。中でもイワシの泳がせ釣りは、自然な誘いと確実なヒットが見込める理想的なスタイルです。
80号のオモリを使う本格的な泳がせ釣りでも、ポイントと基本を押さえれば初心者でも十分楽しめます。しっかり準備をして、ぜひ宮城・亘理沖の大物ヒラメに挑戦してみてください。
コメント